【tips】おうち時間で断捨離、そのあとは?
Bonjour, Carlier Coutureです。
一部都道府県で緊急宣言が解除されましたね。
とはいえ、引き続き油断は許されない状態!
医療従事者やエッセンシャルワーカーの方々を守るためにも、#staysafe #stayhome を心がけたいものです。
さて、「おうち時間」を過ごされている皆様は、どうお過ごしでしょうか?
個人的には、自宅に子供とずっといるので、基本的には育児をして1日が終わってしまいます(^^;)お昼寝中など、ちょこちょこ時間を見つけて、お仕事、もしくは今だからこそできることをしよう!と心がけています。
(心がけてるけど、という感じですが!!)
そんな中で、今まで仕事が忙しいことを理由に見て見ぬ振りをしていた、クローゼットの断捨離を行うことに!
正直なところ、すごく物持ちが良いので(?)10代の頃から持っているお洋服も沢山!「絶対にもう着れない」と知っていても、凄まじく愛着があるので手放せないものが、段ボール何箱分もありました。
しかし手放すのは、まだまだ「誰か」は着られるもの。
さて、どうする!
今日は、今までの「オーダーメイド」をテーマとしているdiaryとは一味違ったコンセプトで書かせていただきます。普段のように前置きがとても長いのですが、
今日は断捨離したお洋服をどこに出すのか?ということについて、わたしなりに書いてみたいと思います。
「緊急事態宣言」解除まで、そして、その後も続くであろうソーシャルディスタンス。
おうち時間に断捨離に挑戦してみたい方の参考になりますように!
1. まず思い浮かぶのはアプリ?
学生の頃は(というと、なんだか年齢を感じますが)お洋服を売るなら代々木公園のフリマ!というイメージでした。友人と参加し、すっかりお店屋さん気分を味わったのも今では良き思い出。ガレージセールなんていうのもありましたね。
しかし今は、オンラインで行う時代。
一番有名なのはおそらく「メルカリ」などのフリマアプリではないでしょうか?1点1点、自分で値段を決めて販売できるので、愛着のあるお洋服を手放す時は、納得のいく価格で出せるのが良いですね。
花嫁さまとの会話の中でも、「お譲り」などよく話題に出ますし、使用している方も多いのではないでしょうか。
ですが、少ない着数なら良いけど、1点1点自分で梱包したり発送したりするのはちょっと手間がかかりすぎる…、と言う方には別のオプションもあります。
2. リサイクルを専門とする業者に任せる
まとめてガサッと衣類を売りたいのであれば、専門のショップに行きましょう!
よっぽど染みや破けのないブランド品であれば、高い確率で、買い取ってくれます。
思い浮かぶのはこちら→「RAGTAG」(お買取サイトに飛びます。)
(学生の頃、憧れのブランドお目当てによく通ったなぁ)
3. 増えている「自社回収」を使う!
ただ、要注意なのは、ショップによっては一定のブランドは買取NGのところも。
ですが、最近では買ったところで回収してくれる、というサービスも増えていて、クーポンをもらえる場合もあったようです。それぞれのサイトでご確認くださいね。
もはや当たり前のように、世界的3大ファストファッションのブランドが全面的な衣類回収プログラムを導入しています。いかに今、アパレル産業に変革が求められているか!ということが伝わってきます。
ブランド品に強いショップもあれば、自社であれば回収可能なのか、など、売りたいアイテムに合わせて預け先を検討するのが良さそうですね。(まだ不急の外出は自粛ですが…。)
4. 寄付という選択肢
それじゃあ、ブランド品でもなく、自社回収もしてくれないお洋服はどうしたらいいの?となりますが、捨てる前にちょっと待って!
ほとんどの自治体にはリサイクルセンターなるものがあるかと思います。リサイクルセンターに持っていき、一定の期間、置いといてもらうという形式のところもありますし、まとめて寄付し、あとは自治体に任せる、という形式のところもあります。
お住いの自治体にそのようなものがなければ、 「お洋服ポスト」なるものがあります。「みんなの洋服がつくるちょっといい未来。」というコンセプトのNPO法人が、不要なお洋服を回収し、海外で「リユース」してもらう、という活動です。また、その売却益を使って、社会活動の支援をサポートされているそうです。
少し余談ですが、フランスには「エマユス」と言うシステムがあります。
「エマユス」というのは、リサイクル(回収・修理・販売)の一連の作業を行う慈善団体。人々の使用しなくなったものを回収し、その利益を生活費に充てると言うシステムでした。
フランスではこの団体のシステムが浸透しており、何年も前もの記憶になりますが、確か決められた日に、衣類などを詰めた袋をアパルトマンの軒先に置いておくと回収してくれる、というシステム。
フランスに住んでいた時に感じたことなのですが、フランス人はDIYをする文化が浸透しています。例えば家のトイレが故障した際、日本であれば真っ先に修理の業者を呼ぶことをが多いかと思いますが、フランス人はまずは自分でホームセンターなどに売っている道具で直す、ということが一般的でした。
「エマユス」に寄付される不用品も、完璧なものではなくても、また誰かに使ってもらえる状態になるまで修繕する、というのも特筆すべき点かと思います。フランスの「直す」という文化が根付いていることを表しているようですね。しかし、日本も本来は「直す」という概念が根本にあったと思います。
最近全然着られてないのですが、実は着物好き。
お着物の「洗い張り」をご存知でしょうか?
洗い張りとは、着物を一度全て解き、反物の状態に戻した上で丁寧に洗い、もう一度仕立て直す、という意味です。厳密にいうと工程はもっと複雑なのですが、ここでは割愛。
1着の着物を何度でも再生させ、大事に着続ける技がそこにはあります。
5. まだまだ大事に!お直し屋さんを訪ねる
ということで、先ほど「修繕」という言葉が出てきました。
お洋服も常に完璧な状態でないといけない、というふうに考えてしまうと、毎シーズン毎シーズン、同じようなものを買い、どんどん使い捨てる「ファストファッション」の露呈する悪いシステムに入ってしまいますが、(「ファストファッション」批判ではないですよ!大事に長年着るのであれば、お洋服にとっても本望だと思います。)
1つのものを修繕して使い続けることも、オプションの一つとして考えてみてはいかがでしょうか。気に入っているのに、無理に手放してしまうのは、もったいないですよね。直して着られるものは、ぜひ直して着て頂きたいなと思います。
実は当アトリエでも、何度かお直しをさせていただいております。小さなことですが、丈を少しだけ短くするお直しから、お母様のワンピースを、お嬢様用にタイトにサイズダウンさせたり。
(※当アトリエはオーダーメイドのアトリエとして運営しているので、通常の「お直し」は、ドレスなどをオーダー頂いたお客様のみ、承っております。)
街には沢山のお直し専門店があるので、是非ともそのようなお直しを専門としているベテランの職人さんがいるお店を訪ねて、相談してみてくださいね。アイテムによっては、サイズダウン、サイズアップも可能だったりします。腕の良いクリーニング店にかかれば、諦めていた染みも落とせてしまったり。1着を長く切るキッカケにしていただけたらいいなと思います。もちろん、アトリエで作らせていただいたアイテムはメンテナンス及び修繕させていただきますのでお気軽にご相談下さいね。
6. リメイクで生まれ変わらせる
また、「お直し」がサイズの変更や修繕を意味するのであれば、「リメイク」というオプションもあります。
「リメイク」と「お直し」は全く別物。前者はデザインから変えてしまう方法です。最近ですと、当アトリエでご製作させて頂いたフォーマルドレスの襟元とお袖を、別のデザインに仕立て直させていただきました。
詳しくはこちら→【order】ベビードレスとお揃いのドレス
リメイクの仕方を載せているサイトなどもあるようなので、お裁縫経験のある方でしたらぜひこの機会に!(実をいうと、コロナが始まる前くらいにワークショップできたらいいな〜なんて思ってたんです。始める前に流れてしまいましたが…。いつか実現できたらいいなぁ。)
もしくは、もう着れなくなってしまった衣類を「生地」と見立て、全く新しいものに生まれ変わらせるのも素敵です。ウェディングドレスを製作するCarlier Coutureでは、ドレスをベビードレスにお仕立変えすることが増えております。同じように、ママさんであれば気に入っていたワンピースやスカートをbabyやkidsのお洋服に仕立て直すのも、想いがこもっていてとっても素敵だと思います!
最近、友人からは「浴衣生地がたくさんあるので、ベビー服を作って欲しい!」という相談がありました。自分ではなかなか思い付かない案だったので、目から鱗でした。
最後に. 少しだけ知ってほしい背景
さて、長くなってしまっておりますが、なぜこのようなdiaryを書いているかと言いますと。
Carlier Coutureが何故オーダーメイド、および「受注生産」にこだわっているかに繋がります。
もちろん、1点ものという夢のある世界に自分自身が魅了されているから
お客様のこだわりを反映するモノづくりが単純に好きだから
それはいうまでもないのですが、現代における「アパレル産業」が、石油産業に次いで世界第2位の環境汚染産業だということ。
大好きなファッションが、限りある地球を壊している
なんて思うとやっぱり悲しくなりますし、微力ながら地球に優しい作り方をしたい、と思っています。
そして、無視できないのが、アパレル製品が定価で販売される割合は一般的に4割、良くて5割だということ。残りは大幅に値下げされ、「ABOUT」でも書いておりますが、それでも売れ残ったものは焼却処分されます。今では「フードロス」も大問題ですが、これがアパレルにおける「大量廃棄問題」です。
前職で勤めていた会社はファストファッション、というほどではなかったのですが、例外ではなく、忘れもしない「焼却、写真忘れないでよ」と上の人が電話で話しているのを聞いた日にはなかなかショッキングなものがありました。暗い話になってしまってごめんなさい!自分もアパレル産業に居たので、大量生産の現状を目の当たりにし、自分の中でも少しずつ意識が変わっていき、今でもまだ模索している途中です。
今回の断捨離で、お洋服を手放すのは寂しいけど、どこかで誰かに着てもらえたら、と願って仕分けしました。
90年代ではよく、「ファッションは自己表現」と耳にしていました。
00年代では「消費の仕方が自己表現」になるのかもしれませんね。
大好きなファッションだからこそ、
少しだけ背景を知って
ファッションがさらに楽しく、
そしてそのファッションが
地球にも優しければいいな、と思っています。
Carlier Couture
⚠︎上記の文章に記載されております業者さまとは一切関係ございません。
古い情報になっている場合もございますので、ご確認の上、ご検討くださいませ。